自然治癒力のこと誤解していませんか?

「乳児湿疹・アトピー性皮膚炎は自然治癒力でなおしたい!!」と考えているあなたに、まずは、知っておいてほしいことがあります。それは、自然治癒力というものが、本当はどういうものであるかということです。

乳児湿疹・アトピー性皮膚炎を根本的になおすためには、自然治癒力を本当の意味で理解することが、とても大切になってきます。自然治癒力を正しく理解することなくして、乳児湿疹・アトピー性皮膚炎の完治は難しいです。

このページでは、「自然治癒力って、こんな感じで働いているんだよ。」ということを、例え話を使ってお話します。言葉で理解するのではなく、ぜひ、イメージとして、自然治癒力の全体像をつかんでみてください。

自然治癒力とは?

自然治癒力とは、私たちの体を、常に見守っていてくれて、何か問題が起きた場合には、その問題を解決し、元の状態に戻そうと働いてくれている力のことをいいます。それは、私たちの体に、もともと備わっているもので、偉大で、パワフルで、私たちの想像を絶する、ものすごく素晴らしい力です。

私たちが健康で元気に生きられるのも、自然治癒力が、毎日、24時間、働いてくれているおかげなのです。ただ、誤解してほしくないのは、自然治癒力は、何の苦痛もなく、一瞬で症状を消し去る魔法の力ではないということです。

例えば、あなたが、風邪をひいたときのことを、思い出してみてください。高い熱が出て、食欲もありません。鼻水もでるし、咳もでます。この一見悪い状態である、”高い熱、食欲不振、鼻水、咳”は、どうして起こるのだと思いますか?

風邪の菌やウイルスが悪さをしているからでしょうか?その敵たちが、これらの症状を引き起こしているのでしょうか?

もちろん、体に悪さをする敵さえいなければ、このような症状は起こりませんが、この一見悪くみえる症状は、すべて、自然治癒力が引き起こしています。敵をやっつけるため、体を守るために、わざと、あえて、していることです。

つまり、風邪をひいたときのイヤな症状は、自然治癒力のおかげで起こっているのです。

ノロウイルスにかかって、嘔吐や下痢をするのはなぜでしょう?ぶつけたところが、赤く腫れて、ズキズキ痛むのはなぜでしょう?湿疹が起こって、皮膚が痒くなるのはなぜでしょう?

これらはすべて、自然治癒力が引き起こしています。自然治癒力のおかげで起こっているのです。

「なぜ、体を守ってくれるはずの自然治癒力が、体に悪さをするの?」って、混乱してしまいますよね。それでは、例え話を使って、自然治癒力がどのようなものなのか、見ていきましょう。ぜひ、想像力を働かせて、イメージしながら読んでみてください。

自然治癒力は、どんな働きをしているの?

まず、私たちの体を、お城だと思ってみてください。その立派なお城の王様は、あなたです。そして、そのお城には、王様に仕えている、たくさんの家来たちがいます。

家来のお仕事には、お城をきれいに掃除する、壊れた壁を修復する、お城の温度管理をする、お城に敵や異常がないかパトロールする、敵がいたら戦うなどがあります。

つまり、家来たちが、いろいろな働きをしてくれているおかげで、お城はいつもきれいに、王様は快適な日々を過ごすことができるのです。

自然治癒力は、この王様に仕えている家来たちのことをいいます。家来たちの仕事はたくさんありますが、みんなの目的はただ1つです。それは、「王様が快適に過ごせるお城の存続」です。その目的のために、24時間、休むことなく、働いてくれています。

自然治癒力が特別な仕事をするとき

ある日、お城の窓から、風邪の菌という敵が、侵入してきました。お城のパトロール隊は、すぐさま、敵の正体を調べます。

その敵が、今までに、倒したことがある場合、敵をやっつけることは簡単です。なぜなら、その敵を倒す武器が、既に、お城にあるからです。 戦闘部隊は、武器を手に駆けつけて、すぐに敵をやっつけてくれます。この場合、闘いの時間は短く、お城もあまり傷付けることはありません。ですから、私たちの体にも、そんなに大きな症状は現れません。

一方、その敵が強者で、今までに、倒したことのない場合、闘いの時間は長くなります。なぜなら、その敵を倒す武器がないため、新たに作らなければならないからです。

お城の研究開発チームは、敵の弱点をみつけて、新しい武器を作り始めます。 武器ができるまで、戦闘部隊は、少しでも敵を外に追い出そうと、粘度のある液体を使って、応戦します。このとき、私たちの体では、透明な鼻水がでたり、痰を含む咳がでたりという症状が現れます。

そうこうしている間にも、敵はどんどん増えていきます。そうすると、今度は、お城の温度調整部隊が、体中に血液をどんどん流して、お城の温度を上げ始めます。 なぜかというと、敵は熱に弱いためです。

お城の温度を上げて、高温の環境を作ることで、敵が繁殖するのをやめさせたり、敵の勢力を弱めたりすることができます。新しい武器ができるまで、敵からの攻撃を最小限にとどめることが目的です。このお城を高温状態にしているとき、私たちの体では、発熱という症状が現れることになります。

このように、手強い敵をやっつける場合、お城では、たくさんのエネルギーが必要になります。ですから、エネルギーをたくさん使わなければならない他の仕事を、いったんストップさせます。このとき、私たちの体では、食欲がなくなったり、体がだるくなったりするという症状が現れます。なぜなら、食べ物を消化するには、たくさんのエネルギーが必要ですし、体を動かすことにも、たくさんのエネルギーが必要だからです。

新しい武器ができたら、あとはもう、その武器を手に、敵を倒すだけです。

闘いが終わった後は、お城をきれいで快適な場所に戻すため、後片づけが始まります。倒れている敵、闘いで使った武器、崩れ落ちた壁などのゴミは、粘度のある液体を使って、お城の外に出します。このときの鼻水には、色がついています。なぜなら、その鼻水に、体にとっていらないものがたくさん含まれているからです。

また、上げたお城の温度は下げなければなりません。家来たちは、無数にある窓という窓から、お水を流し、お城の温度を下げます。ですから、発熱の後には、汗がたくさんでます。汗をかくことで、体の温度を下げているのです。

おわかりいただけましたか?風邪のイヤな一連の症状(鼻水、咳、発熱、食欲不振、だるさ、大量の汗)には、すべて意味があったのです。意味があるからこそ、起こっているのです。

まとめ

自然治癒力がどのようなものなのか、その全体像を、なんとなくイメージできたでしょうか?

自然治癒力は、私たちの体を、ただ優しく、もとどおりになおす力のことではありません。私たちの体を守るために、必要があれば、時にはあえて、不快な症状を引き起こす場合もあるのです。

メモ 自然治癒力とは、私たちの体を見守り、異常があれば問題解決にあたって、私たちの体が健康で元気に過ごせるよう、日々、働いてくれている力のことをいう。

メモ 体に起こる、一見不快だと感じられる症状は、自然治癒力が、私たちの体を守るために、引き起こしている現象である。

王様である、あなたは、この一見不快だと感じられる症状に対して、どうやって対応していますか?その対応次第で、自然治癒力の働き方は、全然違うものに変わっていきます。

次回のお話は、お薬を使う場合と、使わない場合とで、自然治癒力に、どのような違いが出てくるのかについて見ていきます。

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