なぜ、アロマでリラックスできるのか?

「メディカルアロマ」という言葉を聞いたことはありますか?

メディカルアロマとは、医療の現場で使われているアロマテラピーのことを言います。精油(エッセンシャルオイル)と言われるものを、症状にあわせて上手に活用することによって、私たちが持っている自然治癒力を高めようとするものです。

「アロマテラピーって、ただ、いい香りがするだけじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

日本では、精油が雑貨扱いされており、本物の精油の素晴らしさが、あまり広まっていないのが現状です。

アロマテラピーで使われる精油には、植物から抽出された、天然の香り成分が、ギュッと凝縮されています。この香り成分が、私たちの体に、いろいろな作用をもたらしてくれるのです。

このページでは、実際に、精油がどのようなものなのか、アロマテラピーの少し深い部分に焦点をあてて、お話します。

これを読めば、「アロマテラピーって、そういうことだったのね。なるほど。」と、感じていただけるはずです。

精油に含まれている香り成分

信頼性が高いブランドの精油には、写真のような、成分分析表が添付されています。

成分分析表の例

この成分分析表には、何が書いてあるのかというと、「このロットの精油には、このような香りの成分が、このくらい含まれていますよ。」ということが書かれています。

同じ植物であっても、その植物が育った土壌、環境、気候、年月日などによって、含まれている成分は違ってきます。ですから、同じ精油であっても、ロットごとに、成分分析表の中身は変わってきます。

ヨーロッパでは、メディカルアロマといって、精油が、治療目的に使われています。

精油が治療用として使われる場合は、「ただ、いい香りがするから」という理由だけで選ばれたりはしません。その精油の成分分析表をもとに、それぞれの症状に効果が期待できる成分が、どのくらい含まれているのか、きちんと判断した上で、その症状に見合った精油が選ばれます。

ですから、メディカルアロマに従事している人が、その精油の成分分析表を見れば、その精油が、どのような作用をもたらしてくれるのか、治療に使えるのか、その精油の大体の特徴がわかるわけです。

それでは、リラックス効果が期待できる、代表的な精油を取り上げて、実際に、成分分析表を見てみましょう。

ラベンダー

ラベンダー

ラベンダーは、アロマテラピーの中でも、よく使われる有名な精油の1つです。

ラベンダーには、とてもたくさんの作用があるのですが、一般的には、心を落ち着かせたり、リラックスしたいときに、効果的な精油として知られています。

ラベンダーの何が、心を落ち着かせてくれるのでしょうか?ラベンダーの成分分析表を見てみましょう。

こちらは、ブルガリア産ラベンダーの成分分析表になります。

P1110811-4(ラベンダーブルガリ)_edited-1

ロットによって、成分や数値は変わってきますが、このロットの場合、「リナロール」と「酢酸リナリル」という成分が、多く含まれていることがわかります。これらの香り成分には、鎮静作用といって、興奮を鎮めてくれる作用があるのです。

ラベンダーが、心を落ち着かせてくれるのは、精油の中に、このような作用をもたらしてくれる香り成分が含まれているからなのです。

ちなみに、ラベンダーの香りは、「リナロール」や「カンファー」という成分が、どのくらい含まれているかで、変わってきます。

「カンファー」という成分は、ツンとした香りの成分になります。ラベンダーのお花は、この香りを放つことによって、自ら、害虫を駆除しています。

標高が高い土地に育ったラベンダーの場合、害虫を駆除することが少ないため、この香りを、たくさん放つ必要がありません。ですから、そのようなラベンダーから抽出された精油には、「カンファー」があまり含まれていません。そのため、ツンとした香りは穏やかになり、やわらかい香りとなるのです。

参考までに、フランス産ラベンダーの成分分析表を載せてみますね。

P1110816-4(ラベンダーフランス)

ブルガリア産のものと、主要な成分は似ていますが、数値は微妙に違っており、また、それ以外の香り成分も異なっています。ですから、当然、この2つの精油は、違う香りがしますし、もたらしてくれる作用も変わってきます。

「ラベンダー」には、ここでご紹介した以外にも、いろいろな種類があります。自分がどのような作用を求めているのかによって、ラベンダーの精油の選び方も、変わってくるのです。

オレンジスイートとグレープフルーツ

柑橘系の精油は、そのさわやかな香りから、幅広い層に人気があります。

果物のオレンジとグレープフルーツの香りは、どちらもリフレッシュさせてくれるような、心地のよい香りがしますよね。それでは、この2つの香り成分が、どのようになっているのかを見てみましょう。

まず、こちらは、オレンジスイートに添付されていた成分分析表になります。

P1110803-3(オレンジスイート)

次に、こちらは、グレープフルーツに添付されていた成分分析表になります。

P1110800-3(グレープフルーツ)

どちらも、「リモネン」という成分が、多く含まれていますね。この香り成分にも、鎮静作用といって、興奮を鎮めてくれる作用があるのです。さらに、血行促進作用(血行を促す作用)や、食欲増進作用(食欲をそそる作用)もあります。

オレンジスイートやグレープフルーツが、心地よい気分にさせてくれるのは、精油の中に、このような作用をもたらしてくれる香り成分が含まれているからなのです。

ちなみに、この2種類の精油は、主要な香り成分が同じなので、似たような作用をもたらしてくれますが、それ以外の香り成分が違っているため、似たような香りはするけれど、全く同じ香りがするというわけではありません。

精油に含まれている香り成分の種類と、含有量の微妙な違いが、それぞれの香りを特徴づけているのですね。

 さいごに

精油がどのようなものなのか、なんとなく、お分かりいただけたでしょうか?

このページでは、リラックス効果のある香り成分に焦点をあてて、お話しました。

次回は、症状改善に効果のある香り成分に焦点をあてて、もう少し、アロマテラピーについて、お話しようと思います。
soon なぜ、アロマは治療に使われるのか?

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